●乳児期の家庭教育は、人間教育の原点です
子どもの自立には、乳児期に、親の温かさを充分に味わい、人間に対する基本的な信頼感をしっかり身につけることが不可欠です。それによって、年少、年中、年長へと成長するにつれ、親から安心して離れ、何でも自分でやりたがり、知識を広げ、積極的に遊ぶようになって、社会的な人間として自立していきます。つまり、家庭教育は、学校教育の前提なのです。

●小学生からは、学校と家庭が学びの場となります
子どもは、学校での勉強がよくわかると、勉強好きになります。
子どもが学校へ行くようになると、勉強は、学校が中心となり、家でもするという意識が薄くなります。ところが、学校では、学習内容が多く、授業時間数も限られており、くり返し学習の時間をとりにくいのが現状です。そのため、子どもは授業で学習したこともやがて忘れてしまいます。1度や2度聞いただけで、完全に理解することは不可能なのです。
●忘れるから、くり返し学習することが必要です
不快なことや悲しいことを記憶し続けたら、人間は元気に生きられるでしょうか。考えただけでも、気の重いことです。忘れることで、また元気に生きられるのです。
しかし、忘れてはならない大切なことは、くり返し学習する工夫と努力が必要です。スポーツ選手が毎日同じような練習をくり返すのは、知識や技能を完全に習得するためです。
授業中には「わかったつもり」だったのに、テストになるとできないことが多々あります。つまり、「わかったつもり」と「本当にわかった」ということとは違うのです。―「聞いたことは忘れ、見たことは覚え、おこなったことは理解する」のです。「本当にわかった」というレベルにまで高めるには、学習後すぐに復習し、自分の力でくり返しやってみることが必要です。だから、家庭学習が大切なのです。